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最終更新日 2024/02/15 |
FAQ番号:468 |
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限界値以下になったインクカートリッジ内にインクが残っているのはなぜですか
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以下の理由により多少のインクを残した状態でインクエンドとなります。
カラリオプリンターの構造(特性)
エプソンのインクジェットプリンターは、プリントヘッドに独自のマッハ方式を採用しています。
マッハ方式とは、ピエゾと呼ばれる圧電素子に電圧を加えることにより背面部分が歪み、その振動を利用してインク滴を数十μmという極めて小さいノズル孔から吐出させるエプソン独自のインクジェット技術です。
このピエゾ素子にかける電圧を細かく制御して歪みの大きさを調整することにより大きさの異なる数種類のインクを吐出することができ、高画質の印刷を実現しています。
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マッハ方式は高精密な構造のため、プリントヘッド内に空気の泡が入ると微細なインク滴を正確に制御できない場合があります。
特にインクが空になったカートリッジを使って印刷を行った場合に、ヘッド内へ多量の空気が泡となって入ります。
その空気の泡をヘッドから取り除くためにはヘッドクリーニングが必要となり、インクが必要以上に消費されてしまいます。
また、気泡が完全に取り除かれない場合は、プリントヘッドの故障を引き起こす可能性があります。 |
多少のインクを残した状態でインクエンドになる理由
上記項目でも説明したとおり、ピエゾヘッドの大敵は気泡です。
インクがないのにそのまま使用を続けるとピエゾヘッドが振動し、気泡がノズルの中に入り込んでしまいます。
その後、印刷を実行した場合、ピエゾヘッドが振動しても中に入り込んだ気泡がピエゾの振動を吸収してしまい正常にインクを吐出することができず、印刷結果に悪影響を及ぼし最悪の場合はヘッドの故障原因になります。
そのため、プリントヘッド内へ空気の泡が入ることを未然に防ぐために、エプソンのインクカートリッジは所定の印字枚数に相当するインクを消費した時点で、インクカートリッジが完全に空にならないように多少のインクを残した状態でインクエンドとなります。
インクの印字可能量は、インクエンド時の残量を含まない実使用可能量を基本にしています。
なお、実際に残るインクの量については印刷状況などの様々な要因によるばらつきがあるため、多少の変動があります。
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ピエゾヘッドを守るためにカートリッジ内に残されているインクは、インクコストには含まれておりません。 |
また、従来のインクカートリッジは、インク残量を記録する機能がなく、一度使用したカートリッジを取り外した時点で新規カートリッジが挿入されたとみなし、残量がリセットされる方式でした。
そのため、取り外した同一のカートリッジを再使用すると新規カートリッジが挿入されたと誤認識し、インクが完全に空になる恐れがあったため、使用途中でのカートリッジの取り外しができませんでした。
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しかし、ICチップ付きのカートリッジ対応機種が開発されてからは、カートリッジ自体がインク使用量をICチップで記憶保持できるようになり、カートリッジをプリンターから取り外した後で再使用しても、カートリッジが空になることを防げるようになりました。
さらに、このICチップはインクチェンジシステム(PM-4000PX/PM-980Cなどの機種で採用)による、お客様の利便性向上を実現しています。 |
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